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2008.02.29
バイロイト2008 配役予定発表

イレーネ・テオリン
今年のバイロイト音楽祭の配役予定がようやく出ました。
昨年は2月上旬には出たと思いますが、今年は月末ぎりぎり。
注目はすべてのメインキャストが総入替となったダニエーレ・ガッティのバイロイト初指揮となる「パルジファル」。
藤村さんが「指環」から抜けてクンドリー(!)。彼女のエールダは息が浅く、個人的には不満でしたが、これは役としても非常にハマりそうで、いまから楽しみ。
また、アンフォルタスには初登場のデトレフ・ロート。このひとはよくネットラジオで見かけるひとで、ワーグナーはグンターやドンナー、「ローエングリン」の伝令などを歌っていますが、アンフォルタスは実演初役とのこと。グルネマンツはローベルト・ホルがついに降りてマルケ王に回り、深みを増すクワンチュル・ヨウンが歌います。タイトルロールにはこのひとも初登場のクリストファー・ヴェントリスの名が。ヴェントリスは2006年のアムステルダムで、マリス・ヤンソンスが振った「マクベス夫人」のセルゲイ役の強烈な印象が思い浮かびますがパルジファルとは。このほかティトゥレルをブラジルのディオゲネス・ランデス、クリングゾルはドイツのトマス・イェサトコがいずれも前年初登場で端役から昇格となります。
最もうれしいのは「トリスタン」のイゾルデを復帰するイレーネ・テオリンが歌うことでしょうか。ステンメも実に素晴らしかったですが。同郷のビルギット・ニルソン譲りの透き通った美声の持ち主で、やや線は細いものの芯の強い表現で聴かせます。これは期待大です。既に2年前にモネ劇場で大野和士の指揮でイゾルデを歌っています。
トリスタンは2006年に引き続きロバート・ディーン・スミスが歌い、クルヴェナールはハルトムート・ヴェルカーから、オランダ人やアンフォルタスを歌っていたユッカ・ラシライネンへ。ホルのバイロイトでは初役となるマルケも楽しみ。なんと言ってもペーター・シュナイダーの指揮がうねるような熱を持っていたので、今年も名演が期待されます。
2年目となる「マイスタージンガー」は昨年とまったく変更がありません。評判のよくなかったハヴラタも含めて、ワーグナーの中ではアンサンブル・オペラですからキャストを変えずに表現の深化を待つということでしょうか。
3年目となるティーレマン・リングも男声陣には変動はありませんが、一昨年までゼンタのみを歌っていたアドリエンヌ・ダッガーがブリュンヒルデ、進境著しいオランダのドラマティック・ソプラノ、エーファ・マリア・ウェストブロークがいよいよ初登場でジークリンデを、同じく初登場のクリスタ・マイヤーがエールダと、女声陣は大幅に変更になっています。ラインゴールドマニアとしては、この楽劇の後半はエールダの出来にかかっていると言っても過言ではありません。さてどうか。
全体的な印象として、今年はかなり若返りが図られている感じがしますが、どうなりますことやら。音楽祭は7月25日の「パルジファル」で幕を開けます。

デトレフ・ロート
2008.02.26
クリストフ・フォン・ドホナーニのこと

迂闊にも最近気付いて驚いたのですが、クリストフ・フォン・ドホナーニってもう80歳に近いんですね(1929年9月8日生まれ)。
実はドホナーニは、FMエアチェック時代はほとんど放送のなかったひとです。
経歴を見ても、ケルン放送響の首席が1960年代であまりにも古過ぎるし、後のフランクフルトやハンブルク歌劇場のポストでは、NHK-FMなどで取り上げられることはまずもってありません。
そして1984年から、在任期間を見ても蜜月と言っていいクリーヴランド管の音楽監督に就任する訳ですが、アメリカのオケはNHKはまったくやってくれず、FM横浜の方でもボストンがほとんど(若干クリーヴランドもありましたがほんのちょっと)だったので、スタジオセッションを除けばドホナーニの演奏は聴く機会自体がなかったのです。
余談ですが、1990年だったか、マズアがゲヴァントハウスと来日して、随分小粒な響きのベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を持ちました(レオンスカヤとの皇帝等も含む)。これはBSで中継されました。
その二、三年後に同じツィクルスをドホナーニとクリーヴランドも取り上げたので、こちらとしては相当身構えて放送を期待したのに映像はおろかFMでの音さえ一切ナシ。このときはまあ、この指揮者とは縁がないんだなあと、ほぼ諦めの境地になったものです。
NHK-FMで放送された彼の演奏といえば、近年を除くとそれくらい、ほんの数えるほどしかないのです。
1974年のマーラー「巨人」ほか(ベルリン・フィル)、1980年代前半の「ツァラトゥストラ」とシュニトケの合奏協奏曲(ベルリン・フィル)、1988年のウィーン芸術週間におけるチャイコフスキー4番ほか(ウィーン・フィル)、あといくつか。なんという仕打ちでしょう。NHK-FMの海外ライヴ編成担当が嫌っていたとしか思えません。
今でこそクリーヴランドとのライヴ集成がCD自主制作盤で手に入り、ドイツへ復帰し天下のNDRの音楽監督ですから、前のエントリーのヤノフスキ並にバンバン放送が聴ける現状(ネットラジオでです)なのはとてもありがたいのですが、やはりFM時代から付き合ってきたという思い入れがない御仁ゆえに、はじめはサラッと聞き流す程度でした。
音楽の印象もそれほど熱が感じられず、さくさく進んではい終了、程度の認識。
ところが、これが間違いでした。それに気付いたのがこれまた迂闊にも今朝のNDRの放送です。
プログラムはブラームスのピアノ四重奏曲、シェーンベルク編曲管弦楽版とフランク・ペーター・ツィンマーマンとのベートーヴェンの協奏曲だったのですが、これが実に素晴らしかった。
ブラームスは1〜4番の交響曲以上に偏愛している曲で、放送頻度は少ないもののライヴでは名演が多い曲です。ラトル、ラインスドルフ、プリッチャード、エッシェンバッハ、ツェンダーなど、どれも記憶に残る演奏でした。
ドホナーニの演奏はドライな印象、と述べましたがいやはやそんなことはなく、音色の描き分けが見事な上に、細かい起伏を丹念に積み重ねて終楽章コーダで一気に爆発させる手際には本当に驚かされました。
後半のベートーヴェンも、素晴らしくよく歌うツィンマーマンに寄り添うように付けながらも、強奏の迫力は圧倒的な力を持って響き渡るのにもかかわらず実に柔らかく聴こえ美しく、さらにツィンマーマンがそれを巧みに受けタップリと歌い込んで行くという、美の連鎖がどんどん重なって行くような、まさに魅惑的な名演奏でした。
ブラームスの編曲版の演奏は、FranceMusiqueが高音質化した直後に流れたパリ国立歌劇場のオケとのものも聴けますが、これも大変な名演です。
NDRと違い客演なので他流試合的な面白さがあるのに加え、オケの音色の派手さが実にこの曲の編曲的な側面とよく合い、ライヴのノリとしてはどちらかといえば整然としたNDR以上。
後半プロの「英雄の生涯」がまたさらに熱い大演奏で、ドホナーニの凄さがよく分かりました。いや、参りました。
ドホナーニはこれまで数年の間に、ネットラジオで頻繁に流れています。
聴いたものではNDRがほとんど、ほかに客演でニューヨーク・フィル、スイス・ロマンド管、フィルハーモニア、ピッツバーグ響、イスラエル・フィル、ボストン響など。
直近だと次週3月3日のNDRでハイドンの64番に、イヴォンヌ・ネフ、そしてゲルネ(!)との「青ひげ公の城」が流れる予定です。
歳が歳ですし、オペラはもうやらないんでしょうね。それだけが心残り。例外的に「青ひげ」は演奏会形式でよく取り上げています。
CDで完成することのなかった「指環」四部作を、このひとで是非聴いてみたいものですが。
それでも、聴きたくても聴けなかった名指揮者のライヴが毎週のように聴けるとは、本当に贅沢ないい時代になったものです。

2008.02.23
昨夜のドイツ放送フィル

ファブリス・ボロン
昨夜のネットラジオから、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会をBartokRadioで聴きました。
このオーケストラは出来てまだ間もなく、ザールブリュッケン放送響とカイザースラウテルンSWR放送管が合併して再編成されたオケだそうです。
なので運営もザールラント放送と南西ドイツ放送の共同、音楽監督はザールブリュッケンのクリストフ・ポッペンが引き続き務めており、定期公演はザールとカイザースラウテルンで半々という具合。
個人的には1990年代にFM東京でよく放送してくれたザールブリュッケン放送響が思い出深く、当時監督のヘルビッヒ、マイケル・スターンをはじめ若杉弘やヴィオッティ、マンデアル、カンブルランと曲者揃いの客演は、オケの力量こそNDRやバイエルンには劣るものの渋い名演の連発で、発展的解消とはいえ残念でした。
昨夜は音楽監督のポッペンが振る予定でしたが、急病によりフランスの40代の指揮者、ファブリス・ボロンが曲目変更せず代役に立ちました。
この指揮者は前にもネットラジオでいくつか聴いた覚えがありますが、年齢的にはもう中堅どころの割りにそれほど印象には残っていません。しかし昨夜の「巨人」は凄かった。
オケは相変わらずミスも散見され、放送も妙なノイズが常時乗っていたものの、集中力が十分で、実に引き締まった硬派な名演でした。前半のヤン・フォーグラーを迎えたシューマンのチェロ協奏曲も、むせぶようなシューマン節。
忘れもせぬ四半世紀前のベルリン芸術週間でのマーラー8番、テンシュテット→アツモンなど、代役だとガッカリすることもかなり多いのですが、今回は違いました。
こちらでまだ一週間ほど聴けます。
2008.02.20
凄味を増すマレク・ヤノフスキ

マレク・ヤノフスキ
もう3年前の年明けだったと思いますが、オペラキャストさんのサイトを発見して、ドイチュラントラジオから流れてくるストリームを初めて聴いたときの感激は忘れられません。
当時はまだドイチュラントラジオも.oggの高ストリームはなく、.wmaの32kbpsという非常な低ビットレートでしたから、音質は歪み、水道管から出てくるような「ジョロジョロ」というノイズと一緒に聞こえてくる貧相な代物だった訳です。
それでも日本では放送されることは(おそらく)ないであろう、ベルリン放送響の定期、首席指揮者ヤノフスキによるメインプロのブルックナー9番の響きには、涙が出るほどの嬉しさを覚えたものでした。
すでに70も手に届こうかというマレク・ヤノフスキ(1939-)とは、NHK-FMのエアチェックの頃からの長い付き合いです。
彼を世界的に有名にしたオイロディスク=DENONの「指環」全曲から、ごくたまにNHK-FMでも彼の指揮した演奏会やオペラが流れるようになりました。1980年代の半ばだったでしょうか。
どちらかというと放送ではコンサートの頻度が高く、当時の手兵フランス国立放送フィルとの演奏会がほんのいくつか日本でも流れたことがあり(ブルックナー5番/1990など)、来日時の演奏もフランス物が中心でしたが集中的に放送されました(ラヴェル、「オルガン付」、シューマン「ライン」など/1993)。N響へも1986年に初客演を果たし、いまのところ1998年まで数度に渡り登場しています。
手元にN響初客演時のブレンデルとの「皇帝」があります。放送フィルとのフランス物も録音していますが、まだこの頃の印象では、手堅い、職人肌の何でも屋さんかという漠たるイメージしかありませんでした。
1990年のバスティーユ・オペラでのブルックナー5番にしても、木管の独特な響きや、柔らかい全奏から感じられる印象は、ヤノフスキではなくフランスのオケのブルックナー―しかしかなり面白い―という方が正直強かったものです。
余談ですが、このときのブルックナーは、「指環」全曲上演と並ぶ国立放送フィルとの大仕事、ブルックナー・ツィクルスのひとつだったそうです。当時の「レコード芸術」海外楽信では、パリの木下健一さんによるレポートで、ヤノフスキと放送フィルの大活躍をよく報じていましたが、その頃の日本では結局彼らの活躍を「線」ではなく「点」としてしか捉えることが出来なかったのです。
はじめてのネットラジオで運命的な再会をしてからというもの、ベルリンの放送オケという放送に乗り易い職に就いていることもあり、日本での貧弱な紹介をはるかに凌ぐ多くの演奏会を聴くことが出来ました。ベルリン放送響のほかにも2000年以来兼職するモンテカルロ・フィルや、客演でNDR、デンマーク国立放送響、ピッツバーグ響(ここはトゥルトリエ、A・デイヴィスと共同で首席でしたが)、スイス・ロマンド管などなど。
聴いていくうちに凄い演奏にもいくつか当たるようになりました。かなり前のNDRとのシューマンの4番は、快速で飛ばしエネルギーの発散が凄まじく、それはもう素晴らしかった。「プラハの秋」音楽祭へベルリン放送響と訪れた「英雄の生涯」も感動的な演奏でした。
昨季のベルリンでのワーグナー・ツィクルス(「ジークフリート」第3幕、「黄昏」抜粋、「パルジファル」第3幕)など、指揮者が小粒だの散々言われたドレスデンとの録音時以上に深みを増しているようにも思われました。
「黄昏」の抜粋など、クライマックスに向けてどんどん疲労し金切声でがなり立てるブリュンヒルデ(エリザベス・コンネル)の不調に比べ、オケが実に魅力的に歌っていたのに驚いたほどです。
基本的に速目のテンポでグイグイと引き込むあたりは、昔とそれほど変わらない印象ですが、全体のスケールが大きくなり、響きの強さも十分に出て来ているように感じます。熱の帯び方も半端ではありません。
たとえばホルスト・シュタインや、ヤノフスキの師であるサヴァリッシュも、「職人的」というひとことで簡単に片付けられてきた感じが日本ではまだ強いですが、特に海外のライヴでは素晴らしく「熱い」演奏が多かったこともまた事実です。シュタインだと1970年代のバイロイト・リングからして既にそうです。そしてそれは歳と共にどんどん深みを増していったと考えます。
ヤノフスキもまだ69歳ですから、この先どうなるかは分かりませんが、日本からは足が遠のいており、CDもなかなか出ない現況を鑑みると、ただの職人、で片付けられてしまうのでしょうか。
これは大変残念なことと言わざるを得ません。
ベルリン放送響との2007/08シーズンでは、これまでドヴォルザークの8番、ブラームス4番などが取り上げられ、直近で放送されたベートーヴェン5番もオケを締め上げるかのような快速で、それでいて少しも軽さを感じない豊かで強靭な演奏には度肝を抜かれました。
また、今季はBruckner Massivと題しブルックナー・ツィクルスも行っています(昨季はこれがワーグナーだった訳です)。これまで1番、7番、ミサ曲第2番が放送され、3月中旬にはいよいよ8番、シーズンの最後に6番が予定されています。
いずれもドイチュラントラジオで確実に流れます。ドイチュラントラジオの90kbps.oggストリームは、左右逆に聞こえたり、強奏でややリミッターがかったようにも感じられますが、それが苦にならない耐性のある方は聴かれてみてはいかがでしょうか。
2008.02.17
エルダーのショスタコーヴィチ

マーク・エルダー
昨夜のボストン響定期から、マーク・エルダー(1947-)の客演を聴きました。
曲はレーピンとのシベリウスのヴァイオリン協奏曲、後半がショスタコーヴィチの4番。
この曲の組み合わせだと、1997年のゲルギエフとロッテルダム・フィルのウィーン客演(ヴァイオリンはシャハム)が真先に思い出されます。
前半のレーピンのシベリウスは大盛り上がり。アンコールのパガニーニでは思い切り聴衆を沸かせていました。
すごかったのがメインのタコ4。
ライヴでしたから、もちろんアンサンブルの乱れ(第1楽章の高速フーガの直後は乱れないオケはありません)、ソロの出来にも差はありましたが、エルダーとオケの集中力は素晴らしいものでした。
第1楽章は高速フーガの後にやや崩れるや、すかさずクライマックスを持ってきたような凄まじい緊張感を見せ(冒頭復帰直前の金管のトゥッティの激烈な響きはコンドラシン並!)、そのまま最後まで切れることなくテンションを維持。全休止まで意味深く聴かせ、間然とすることのない名演でした。
特に第3楽章のトロンボーンのソロなど、かなり不安定でしたが逆にかなり面白いイントネーションで聴かせ、低弦はかなりゴリゴリと厚みがあったものの、高弦はかなりの不調で第1楽章は響きが薄く乱れまくるなど、この楽団にとって1978年春のロジェストヴェンスキー(この年彼はベルリン・フィルやウィーン・フィルでもこの曲を取り上げています)以来のショスタコーヴィチ4番だったからでしょうか。その辺りにもライヴの緊張感はよく出ていたと思います。
以前クラウス・ペーター・フロールが、ルツェルンでフィルハーモニアとショスタコーヴィチの第10番を取り上げたことがあります。これも異様にスケールの大きい劇的な名演でした。ヤーノシュ・フュルストが亡くなる前にハンガリー放送響とパリへ来演したときの第12番も、切れば血の出るような凄絶な演奏でした。
ショスタコーヴィチの曲は、ノーマークの実演だとよくこういうことがあるだけに、いつも期待が大きくなります(ガッカリすることもまた多いですが)。
まだディスクに記録されている以上に、解釈の余地があるのか、またはライヴ映えするような曲が多いのか。後者はまず間違いないところでしょうが。
エルダーは現在、ハレ管の首席指揮者で、プロムス出演時など、ネットラジオでもそこそこかかるひとです(昨年のシベリウス1番もかなりの名演でした)。師のレジナルド・グッドール譲りの大器晩成なるか。
2008.02.15
次々と高音質化する各局
先日France Musiqueが高音質化しましたが、その影響か次々と高音質に対応する局が増えてきているようです。
番組表wikiで私も番組情報を書いている一人ですが、こうした高音質化は常にその局の動向をチェックしていないと分かるものではありません。地味ですが尊敬に値する、そうした作業をされている方には心から頭が下がる思いです。
今回気付いた書き込みのあった局は以下の通り。
()内は最高音質
カナダ国立フランス語放送RadioCanada(.wma96kbps)
スロヴェニア国立放送RadioSlovenia(.wma192kbpsか.rm96kbps)
西部ドイツ放送WDR(.rm96kbps)
バイエルン放送bayern 4 Klassik(.rm56kbps)
いずれも歓迎です。
特に注目すべきはWDRで、これでケルンWDR響の演奏会はほぼすべて聴けることになるでしょう。明日未明はクリストファー・ホグウッドのWDR響客演が早速流れるので、チェックしたいところ。
番組表もけっこう先まで出ていて、ケルンWDR響だとティルソン=トーマス(マーラー6番!)や、クリスティアン・ヤルヴィ(シベリウス2番)らの客演、4月頭の首席指揮者ビシュコフのドヴォルザーク8番までが予定されています。
個人的には、好きなギュルツェニヒ管も期待したんですが、今のところはありません。3月にプレミエの「タンホイザー」をGMDマルクス・シュテンツの指揮でやるケルン歌劇場はどうでしょうか。
また、RadioCanadaでは来週音楽監督ナガノ指揮モントリオール響、デュトワ客演指揮のトロント響(またしても「幻想交響曲」!)などが、RadioSloveniaでは明日未明にアレクサンドル・ヴェデルニコフ指揮スロヴェニア・フィル(プロコフィエフ5番)がそれぞれ予定されています。
バイロイト音楽祭の親局であるバイエルン放送も、ほんのちょっぴりながら音質アップしていますが、まだまだこれからでしょう。今後も目が離せません。
番組表wikiで私も番組情報を書いている一人ですが、こうした高音質化は常にその局の動向をチェックしていないと分かるものではありません。地味ですが尊敬に値する、そうした作業をされている方には心から頭が下がる思いです。
今回気付いた書き込みのあった局は以下の通り。
()内は最高音質
カナダ国立フランス語放送RadioCanada(.wma96kbps)
スロヴェニア国立放送RadioSlovenia(.wma192kbpsか.rm96kbps)
西部ドイツ放送WDR(.rm96kbps)
バイエルン放送bayern 4 Klassik(.rm56kbps)
いずれも歓迎です。
特に注目すべきはWDRで、これでケルンWDR響の演奏会はほぼすべて聴けることになるでしょう。明日未明はクリストファー・ホグウッドのWDR響客演が早速流れるので、チェックしたいところ。
番組表もけっこう先まで出ていて、ケルンWDR響だとティルソン=トーマス(マーラー6番!)や、クリスティアン・ヤルヴィ(シベリウス2番)らの客演、4月頭の首席指揮者ビシュコフのドヴォルザーク8番までが予定されています。
個人的には、好きなギュルツェニヒ管も期待したんですが、今のところはありません。3月にプレミエの「タンホイザー」をGMDマルクス・シュテンツの指揮でやるケルン歌劇場はどうでしょうか。
また、RadioCanadaでは来週音楽監督ナガノ指揮モントリオール響、デュトワ客演指揮のトロント響(またしても「幻想交響曲」!)などが、RadioSloveniaでは明日未明にアレクサンドル・ヴェデルニコフ指揮スロヴェニア・フィル(プロコフィエフ5番)がそれぞれ予定されています。
バイロイト音楽祭の親局であるバイエルン放送も、ほんのちょっぴりながら音質アップしていますが、まだまだこれからでしょう。今後も目が離せません。
2008.02.15
France Musiqueのスト
前のエントリーで紹介したシュミット=イッセルシュテットのアーカイヴ特集が、フランス国立放送のストライキにより放送中止となりました。
ヤフーの海外トピックスや、本日付の讀賣新聞朝刊にもあるように、France Musiqueだけでなく国立放送全体がサルコジ大統領の国立放送改革案に反発し、13日一日中生中継の放送を一切中止したそうです。おのれサルコジ(笑)
当日、ネットラジオの方では代替としてFrance VivaceのCD垂れ流し放送が延々と流れておりました。
危惧していたこの国の問題点がこうも早期に出てくるとはと、苦笑しきりです。
まあS=イッセルシュテットについては、またこの先に再放送を期待したいと思います。原因は違いますが、NHK-BSでもN響定期が国会中継でよく流れますし、慣れっこなんですね、こういうことは。NHK-FMの方でも地震や災害情報などで、一期一会のライヴ放送が中断したり、音楽に被ったりするのはよくあることです。
記憶にあるのは1990年代の半ば、アッバードとベルリン・フィルの「火の鳥」に災害情報が、ジェフリー・テイトとベルリン放送響のヴォーン=ウィリアムズの珍しい宗教曲の途中(「ドナ・ノビス・パーチェム」だったか、これは美しい曲だったのに・・・)でも確か流れてダメになりました。BSだと最近でも井上道義のタコ4で地震を伝えるニューステロップが流れていたし。
エアチェックマニアとしては、昨年の王監督風に言えば、「しゃーない」んです。向こうのストもそういうことと割り切るべきでしょう。
ただ国立放送自体のストは報道にあるように34年ぶりだとか。そう言われてはまさに仕方なし、というか、ストの多い国ながら国立放送は頑張ってる方かなあとさえ思ってしまいます。
本当に危惧するのはただ一点、この現在のよい流れがサルコジの改革案によって、放送局の編成にまで影響するのかどうか。当然ながら、影響しないでいただきたいものです。
来週のアーカイヴですが、とりあえず出ている番組表では、ハンガリー生まれでフランスに帰化した名指揮者、ジョルジュ・セバスティアン特集が予定されています。
このひとも非常にフランスと縁が深いので、放送を期待していました。1946年にパリ・オペラ座の指揮者に就任し、オペラ・コミークやフランス国立放送管とも関係の深かったひとです。確か1968年の国立放送管の初来日にも同行していたと思います。
プログラムはフランス国立放送管とのチャイコフスキー(交響曲第1番と「フランチェスカ・ダ・リミニ」)を中心に、シューマンの「春」など。欲を言えば、彼の振るオペラが聴きたかったんですけども。
ヤフーの海外トピックスや、本日付の讀賣新聞朝刊にもあるように、France Musiqueだけでなく国立放送全体がサルコジ大統領の国立放送改革案に反発し、13日一日中生中継の放送を一切中止したそうです。おのれサルコジ(笑)
当日、ネットラジオの方では代替としてFrance VivaceのCD垂れ流し放送が延々と流れておりました。
危惧していたこの国の問題点がこうも早期に出てくるとはと、苦笑しきりです。
まあS=イッセルシュテットについては、またこの先に再放送を期待したいと思います。原因は違いますが、NHK-BSでもN響定期が国会中継でよく流れますし、慣れっこなんですね、こういうことは。NHK-FMの方でも地震や災害情報などで、一期一会のライヴ放送が中断したり、音楽に被ったりするのはよくあることです。
記憶にあるのは1990年代の半ば、アッバードとベルリン・フィルの「火の鳥」に災害情報が、ジェフリー・テイトとベルリン放送響のヴォーン=ウィリアムズの珍しい宗教曲の途中(「ドナ・ノビス・パーチェム」だったか、これは美しい曲だったのに・・・)でも確か流れてダメになりました。BSだと最近でも井上道義のタコ4で地震を伝えるニューステロップが流れていたし。
エアチェックマニアとしては、昨年の王監督風に言えば、「しゃーない」んです。向こうのストもそういうことと割り切るべきでしょう。
ただ国立放送自体のストは報道にあるように34年ぶりだとか。そう言われてはまさに仕方なし、というか、ストの多い国ながら国立放送は頑張ってる方かなあとさえ思ってしまいます。
本当に危惧するのはただ一点、この現在のよい流れがサルコジの改革案によって、放送局の編成にまで影響するのかどうか。当然ながら、影響しないでいただきたいものです。
来週のアーカイヴですが、とりあえず出ている番組表では、ハンガリー生まれでフランスに帰化した名指揮者、ジョルジュ・セバスティアン特集が予定されています。
このひとも非常にフランスと縁が深いので、放送を期待していました。1946年にパリ・オペラ座の指揮者に就任し、オペラ・コミークやフランス国立放送管とも関係の深かったひとです。確か1968年の国立放送管の初来日にも同行していたと思います。
プログラムはフランス国立放送管とのチャイコフスキー(交響曲第1番と「フランチェスカ・ダ・リミニ」)を中心に、シューマンの「春」など。欲を言えば、彼の振るオペラが聴きたかったんですけども。
2008.02.14
追悼 市川崑
昨日13日未明、映画監督市川崑さんが亡くなりました。92歳でした。
全く対照的な作風とはいえ、小林正樹と市川崑は最も贔屓の映画作家でした。
彼の作品はまず先に映像云々で語られることが多かったように思います。それでいて人間の寂しさや孤独、不安といったものをそくそくとあぶり出していく、繊細な作風の方だったと思います。
独特のアングルやカッティングを多用し、一見奇抜な方法の語り口で、人物の揺れさざめくような情感表現を的確に表出していた名監督です。
お歳がお歳でしたから大往生と言えるにせよ、かなわぬ夢ながらこのひとの演出する「トリスタンとイゾルデ」を観たかった。きっとドライにして燃え上がる、青白い炎のような「トリスタン」を創ってくれたのではないかとしょうもない妄想をしてしまいます。
「吾輩は猫である」(1975)のバッハや、「東京オリンピック」(1965)の黛敏郎の仰々しい音楽の使い方も忘れ難いのですが、「おはん」(1984)での、日本のコスチュームプレイでマーラーのアダージェットを使うという斬新さが強く印象に残っています。
代表作はやはり「おとうと」(1960)でしょうか。これからビデオを引っ張り出して故人を偲びたいと思います。
全く対照的な作風とはいえ、小林正樹と市川崑は最も贔屓の映画作家でした。
彼の作品はまず先に映像云々で語られることが多かったように思います。それでいて人間の寂しさや孤独、不安といったものをそくそくとあぶり出していく、繊細な作風の方だったと思います。
独特のアングルやカッティングを多用し、一見奇抜な方法の語り口で、人物の揺れさざめくような情感表現を的確に表出していた名監督です。
お歳がお歳でしたから大往生と言えるにせよ、かなわぬ夢ながらこのひとの演出する「トリスタンとイゾルデ」を観たかった。きっとドライにして燃え上がる、青白い炎のような「トリスタン」を創ってくれたのではないかとしょうもない妄想をしてしまいます。
「吾輩は猫である」(1975)のバッハや、「東京オリンピック」(1965)の黛敏郎の仰々しい音楽の使い方も忘れ難いのですが、「おはん」(1984)での、日本のコスチュームプレイでマーラーのアダージェットを使うという斬新さが強く印象に残っています。
代表作はやはり「おとうと」(1960)でしょうか。これからビデオを引っ張り出して故人を偲びたいと思います。
2008.02.12
パリの聴衆に愛される小澤と日比谷のフライング
先の三連休中、日月と私は仕事だったんですが、日曜未明のネットラジオで流れた小澤の「タンホイザー」と、朝のBSハイビジョンの井上道義指揮ショスタコーヴィチ4番はしっかり録りまして、ようやく聴いたところです。
まず小澤の「タンホイザー」ですが、聴衆の拍手に混じった歓声を聴いていると、パリのひとは小澤が本当に好きなんだなあと感銘を受けました。なにしろ老いも若きもみな叫んでいる。
オペラの収録放送には珍しく、各幕指揮者の入りの拍手から収められており、このパリっ子の熱の入り方がすごい。ブラヴォーの嵐です。演奏後もまた然り。
しょうもない話ですが、パリ人のブラヴォーはほかの国に比べてまとまりがない。ドイツとかだとどこかでまとまって「ブラヴォー」となって一斉に響いてきて、それはそれですごいんですが、パリだと大体みんな好き勝手なところで叫ぶもんですから、なんと言うか「個」のブラヴォーがぽんぽん聞こえてきて実に面白いんです。そのくせ独墺圏ではほとんどない手拍子はある(これが一番すごいのはハンガリーです)。
よく分からない国民性ですが、長年ライヴを聴いているとこういう反応の面白さも楽しめます。
小澤のパリ・ライヴは聴けるものがほとんどなく、手持ちの1980年代後半のラヴェル・プログラム(フランス国立管)もウィーンでのライヴ。NHK-FMでフランスのオケの放送が少なすぎたこともありましたが、やはり小澤だともっと関係の濃いベルリン・フィルとかウィーン・フィルが圧倒的に多かったせいもあるでしょう。
小澤のパリでの人気はよく耳にしていましたが、ようやくその愛されぶりが伝わった演奏会を聴くことが出来ました。まだまだ頑張って欲しいもんです。
聴衆の熱のお陰もあって、いい感じのライヴを聴いたところで昨年12月のショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会。最も好きな4番が放送されるというのでかなり楽しみにしていました。
演奏は全編緊張感の張り詰めた名演だったと思います。どのソロも危うい箇所もあったものの集中力を保ち、力漲るものでした。
特に第一楽章のフーガの部分は鬼気迫り、弦セクションの必死さは映像ならでは。コンマスがこれだけ体全体でオケをリードするさまは日本のオケでは随一だと思いました。
ところが・・・
終楽章、あの壮絶なカタストロフを経て、静かに徐々に最後の音が薄く絶えて行くなかで、絶望的なフライング拍手(!)。しかも確信犯的に盛大な「ぱちぱちぱちぱち」。
これには参りました。
たとえば盛り上がって終わる曲であれば、まだ気持ちも分からないではないのですが、あの曲でそれはないだろう・・・。
長年ライヴを聴いていてもこういう無粋なものはちょっとなかなか耳に出来ません。
小林研一郎が大阪フィルに客演した「マンフレッド交響曲」のエアチェックがあります。もう10年前。ちょうど会場に居合わせて後日放送されたものですが、これも静かに終わる曲です。
消え行くような音、微動だにせぬ指揮者とオケ、静寂・・・。
それを打ち破ったのはちょうど斜め前に座っていたある聴衆でした。実にタイミング絶妙な「ブラヴォー」でした。
曲もよくご存知で、しかも演奏に心から感銘を受けたのがよく分かるものでした。
ショスタコーヴィチのライヴだと、昔ラザレフとボリショイ響の来日公演での交響曲第8番でもこういうことがあったとか。
2年前の大野と新日のタコ4はすごい静寂で、終わって1分あまりもまだ曲が続いているかのような緊張感がホール全体に漲っていたんですが。
日本ではもう聴きたくなくなりますね。4、8、13、15番あたりは特に。
まあライヴを聴いているから、と割り切るしかないんでしょう。
せっかくの「タンホイザー」の感銘が消えそうになってしまいました。
まず小澤の「タンホイザー」ですが、聴衆の拍手に混じった歓声を聴いていると、パリのひとは小澤が本当に好きなんだなあと感銘を受けました。なにしろ老いも若きもみな叫んでいる。
オペラの収録放送には珍しく、各幕指揮者の入りの拍手から収められており、このパリっ子の熱の入り方がすごい。ブラヴォーの嵐です。演奏後もまた然り。
しょうもない話ですが、パリ人のブラヴォーはほかの国に比べてまとまりがない。ドイツとかだとどこかでまとまって「ブラヴォー」となって一斉に響いてきて、それはそれですごいんですが、パリだと大体みんな好き勝手なところで叫ぶもんですから、なんと言うか「個」のブラヴォーがぽんぽん聞こえてきて実に面白いんです。そのくせ独墺圏ではほとんどない手拍子はある(これが一番すごいのはハンガリーです)。
よく分からない国民性ですが、長年ライヴを聴いているとこういう反応の面白さも楽しめます。
小澤のパリ・ライヴは聴けるものがほとんどなく、手持ちの1980年代後半のラヴェル・プログラム(フランス国立管)もウィーンでのライヴ。NHK-FMでフランスのオケの放送が少なすぎたこともありましたが、やはり小澤だともっと関係の濃いベルリン・フィルとかウィーン・フィルが圧倒的に多かったせいもあるでしょう。
小澤のパリでの人気はよく耳にしていましたが、ようやくその愛されぶりが伝わった演奏会を聴くことが出来ました。まだまだ頑張って欲しいもんです。
聴衆の熱のお陰もあって、いい感じのライヴを聴いたところで昨年12月のショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会。最も好きな4番が放送されるというのでかなり楽しみにしていました。
演奏は全編緊張感の張り詰めた名演だったと思います。どのソロも危うい箇所もあったものの集中力を保ち、力漲るものでした。
特に第一楽章のフーガの部分は鬼気迫り、弦セクションの必死さは映像ならでは。コンマスがこれだけ体全体でオケをリードするさまは日本のオケでは随一だと思いました。
ところが・・・
終楽章、あの壮絶なカタストロフを経て、静かに徐々に最後の音が薄く絶えて行くなかで、絶望的なフライング拍手(!)。しかも確信犯的に盛大な「ぱちぱちぱちぱち」。
これには参りました。
たとえば盛り上がって終わる曲であれば、まだ気持ちも分からないではないのですが、あの曲でそれはないだろう・・・。
長年ライヴを聴いていてもこういう無粋なものはちょっとなかなか耳に出来ません。
小林研一郎が大阪フィルに客演した「マンフレッド交響曲」のエアチェックがあります。もう10年前。ちょうど会場に居合わせて後日放送されたものですが、これも静かに終わる曲です。
消え行くような音、微動だにせぬ指揮者とオケ、静寂・・・。
それを打ち破ったのはちょうど斜め前に座っていたある聴衆でした。実にタイミング絶妙な「ブラヴォー」でした。
曲もよくご存知で、しかも演奏に心から感銘を受けたのがよく分かるものでした。
ショスタコーヴィチのライヴだと、昔ラザレフとボリショイ響の来日公演での交響曲第8番でもこういうことがあったとか。
2年前の大野と新日のタコ4はすごい静寂で、終わって1分あまりもまだ曲が続いているかのような緊張感がホール全体に漲っていたんですが。
日本ではもう聴きたくなくなりますね。4、8、13、15番あたりは特に。
まあライヴを聴いているから、と割り切るしかないんでしょう。
せっかくの「タンホイザー」の感銘が消えそうになってしまいました。
2008.02.10
オランダRadio4 ハイティンク特集

若き日のハイティンク
日本時間の毎週火曜日未明に、過去のアーカイヴを放送してくれるオランダRadio4。
毎月ひとりずつ、オランダ出身・またはゆかりの深い演奏家をずっと取り上げているこの枠ですが、いよいよ2月は満を持してベルナルド・ハイティンクの登場です。
これまで放送されたのは、エルネスト・ブール、ハンス・フォンク、ウィレム・ファン・オッテルロー、エリー・アメリンク、ロナルド・ブラウティガム、ヘルマン・クレッバース、ヤルド・ファン・ネスなどなど、地味ですが滋味な素晴らしい演奏家たちばかり。
ハイティンクの予定は2回目の分まで番組詳細が判明しており、初回は古い古い1958年の「魔笛」、タミーノがなんとヴンダーリヒです。
ハイティンクがこんなに早くから(まだ27歳!)オペラを振っているとは。ライヴではなく放送録音のようですが、これは面白そう。オケはヴァイオリニストを務めていたオランダ放送フィルで、ハイティンクは1958年当時このオケの第二指揮者でした。
また、2回目はコンセルトヘボウとの1970年のマーラー3番。
この時期はコンセルトヘボウと最初のマーラー全集の録音を進めていた頃です。オランダのアーカイヴ掘り起こしは放送だけではなく、CDもかなり出ていますが、そのお陰でライヴの形でもこの頃のハイティンクのマーラーは6番、7番、「嘆きの歌」など聴くことが出来ます。3番はおそらく初出でしょう。
この時期のハイティンクのマーラーは、粘りに不足し過ぎてあまりよいとは思いませんでしたが、3番が最も合っているように思うので楽しみです。
放送予定は以下の通りです。
2008-02-12
Mozart/Schikaneder. Die Zauberflöte.
Rolverdeling: Pamina: Maria van Dongen, sopraan.
Tamino: Fritz Wunderlich, tenor.
Saeastro: Albert van Naasteren, bas.
Koningin van de nacht: Juliana Farkas, sopraan.
Papageno: Jan Derksen, bariton e.a.
Radio Filharmonisch Orkest en Omroepkoor o.l.v. Bernard Haitink.
KRO Opname van 24-5-1958.
2008-02-19
1.Vivaldi. Stabat Mater.
Radio Filharmonisch Orekst o.l.v. Bernard Haitink.
Helen Watts, alt.
2. Mahler. Symfonie nr. 3 in d.
Radio Filharmonisch Orkest o.l.v. Bernard Haitink.
Groot Omroepkoor, Jongenskoor van de Willibrorduskerk Amsterdam.
Helen Watts, alt.
Opname van 7-11-1970 in Concertgebouw in Amsterdam
2008.02.09
インバル、チェコ・フィルへ

ヘラルド・トリビューンによると、エリアフ・インバルが2009-10シーズンより、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任する模様です。任期は不明です。
インバルとチェコ・フィルとは客演はしているようですが、それほど深い仲だったとは思えません。ネットラジオでは2005年の10月に行われた定期演奏会の放送が流れ、フィビフ(フィビヒ)の喜劇序曲、H・シフとのドヴォルザークのチェロ協奏曲、アルプス交響曲が取り上げられたことがあります(EBUによる中継)。
個人的にはほとんど放送はありませんが、聴きに直接出向ける都響への就任はありがたかったのです。それがチェコ・フィルとなると・・・。
チェコ国営放送のクラシック局Vltavaではチェコ・フィルの放送もあまりないし、この局のストリームは不安定かつ音が歪むので、正直現状では微妙です。高音質局のある国の放送オケのシェフあたりがよかったんですが。
BSで「プラハの春」オープニングの「わが祖国」が復活してくれればまだいいんですけれども、それもないしなあ・・・。
2008.02.08
マゼール、45年ぶりのMET復帰

ロリン・マゼールが1963年の「ドン・ジョヴァンニ」以来、45年ぶりにMETの指揮台に復帰しました。
演目は「ヴァルキューレ」。先週の日曜未明の各局オペラ枠でのハイライトは言うまでもなくこの上演でした。
マゼールは1960年に史上最年少(30歳)でバイロイトへ登場、この年の「ローエングリン」(Golden Melodramから出ています)をライトナーと振り分けたのちの1962年秋にMETにデビューしています。
ただこのときは「ばらの騎士」と「ドン・ジョヴァンニ」の二演目を振ったのみで、わずか三ヶ月ほどでMETとは訣別し、1964年ベルリン放送響(現ベルリン・ドイツ響)、1965年ベルリン・ドイツ・オペラの指揮者となり、しばらくの間は活動の拠点をベルリンに置いています。
その後アメリカでもクリーヴランドやピッツバーグではポストを得ていますが、ニューヨーク・フィルの音楽監督となった2002年からMETでもオペラを振らないかなと淡い期待を寄せていました。
まあウィーン国立歌劇場ともうまく行かず事実上の解任を経て、マゼール自身オペラにはかなり慎重な姿勢を取り続けていましたから、正直どうかな〜とは思っていたので、今回の復帰は本当に歓迎すべきものです。
全米各局やBartokRadioで生中継された2月2日のキャストは以下の通りです。
Brünnhilde..............Lisa Gasteen
Siegmund................Clifton Forbis
Sieglinde...............Deborah Voigt
Wotan...................James Morris
Fricka..................Michelle DeYoung
Hunding.................Mikhail Petrenko
Gerhilde................Kelly Cae Hogan
Grimgerde...............Edyta Kulczak
Helmwige................Claudia Waite
Ortlinde................Wendy Bryn Harmer
Rossweisse..............Mary Phillips
Schwertleite............Jane Bunnell
Siegrune................Leann Sandel-Pantaleo
Waltraute...............Laura Vlasak Nolen
1月7日から2月6日からマゼールが振った五公演中、主要キャストではフリッカだけが歌い分けられており、最初の3回をステファニー・ブライスが、後半2回をミシェル・デ・ヤングが歌っています。ニューヨーク・タイムズの評では初日のブライスが絶賛されています。
マゼールの「ヴァルキューレ」に関しては、「ワーグナーヤールブーフ」の1998年号において、金子健志氏の詳細な分析を読むことが出来ます。
このときの分析は1968〜69年にバイロイトへ再登板し「指環」を振った際のものです。
『言葉が優先される箇所では速めに進め、音楽に主導権が移る山場では大きくテンポを落として、ピン・スポット的にクライマックスを作ってみせるという、緩急の変化の大きい解釈を採っていた』
『(第三幕のクライマックス、眠りの動機がトゥッティで鳴り響く箇所)マゼールのそれは、通常の意味でのブレーキとしてのリテヌートの範疇を完全に越えた、完全なフェルマータ―しかもいつ果てるともしれない、常識外れに長大なフェルマータで引き延ばしたのだ』
『マゼールの凄いところは、天性の指揮技術によって、そうした無理筋に近い誇張を、オーケストラに実際の音として貫徹させてしまう』
1968年の録音は、新潮社からCDブックの形で出ていた音質劣悪な音源を聴くことが出来ます。
こちらでは件の第三幕のクライマックスはそれほどでもないのですが、第一幕の最後でジークムントが「遠く、春の微笑む家へ、行くのだ」の箇所でトランペットを浮かせ「剣の動機」を強く印象付けているのは、この演奏しか知りません。
但し、1969年の録音では、第三幕のそれが金子氏の云うとおり、ものすごい大ブレーキとともに眠りの動機が鳴り響き、この悲劇的な場面を実に劇的に、印象付けています。
「指環」全体としても「ジークフリート」の快速テンポにわが最愛のミーメ、シュトルツェが悲鳴を上げそうなほど締め上げられていますし、「黄昏」終景などの音響は耳を塞ぎたくなるほどの凄まじさであるなど、本当にこの時期のマゼールは凄い。
で、それから40年、マゼールとMETの「ヴァルキューレ」はどうであったか。
第三幕だけとりあえず聴いてみましたが、METがワーグナーを演るときのオケの音の貧しさは、こちらがバイロイトの音を基準に聴いている以上、どうにも仕方ないものの、それを超えた素晴らしさが確かにありました。
やや遅めのテンポで「アンファン・テリブル」だった頃のマゼールのやりたい放題ぶりは抑えられているかのようにも思えましたが、それでも普通の演奏では聴こえないようなマゼールならではのバランスは健在。件のクライマックスに至っては、ここぞとばかりに往年のマゼール節が炸裂。
尤もそれはやはり「常識外れ」ではありましたが、「無理筋」には聴こえず、じっくりと自然に音楽が高まっていく「成熟」の現れとして、感動的に響いたのでした。
ちなみに金子氏が後年マゼール自身に、その「ヴァルキューレ」のその部分のことを尋ねたところ、「昔のことだし、一々覚えていない」と一蹴されたそうです。右脳と左脳はやっぱり別なんですねえ。
何にせよもう一度じっくりと第一幕から聴き直してみたい、幸福な再会であったことは間違いないようです。

バイロイトのマゼール
2008.02.07
ハンス・シュミット=イッセルシュテット

来週2月13日(日本時間14日未明)のFranceMusiqueアーカイヴには、ドイツの名匠ハンス・シュミット=イッセルシュテット(1900-1973)が登場します。
北ドイツ放送響の首席指揮者を楽団創立の1946年から務め、71年まで四半世紀強もの長きに渡りNDRを鍛え上げ続け、その間ストックホルム・フィルの指揮者も兼任しています。
ライヴのかなり少ないひとで、結構前にNDRがEMIと共同でアーカイヴ音源を出していたほか、TAHRAもマーラーなど出し、ほんの僅かながら再評価の機運が一時高まっていたように思いますが、このところまたそれも下火になっている中での特集です。
私のエアチェックの手持ちも、NHK-FMで大昔放送されたハイドン96番、ロルツィングのホルン協奏曲、「町人貴族」という激シブのプログラムでベルリン放送響へ客演したものしかないのです。
レパートリーとしては知られているものはほとんど独墺物で、今回の特集ではラヴェルが大きな聴き物となるでしょう。当時飛ぶ鳥を落とすほどの勢いだったヴァン・クライバーンとの「皇帝」も楽しみですが、やはりブラームス2番が期待大。来週は本物のブラームスが聴けるかもしれません。
Mercredi 13 Février 2008
20:00 C'était hier
par Alain Pâris
Hans Schmidt Isserstedt et l'Orchestre National de l'ORTF
Ravel - "Rapsodie espagnole" (concert du 9 février 1960)
Beethoven - Concerto pour piano n°5
Van Cliburn, piano (concert du 30 juin 1964)
Blacher - Variations sur un thème de Paganini (concert du 6 décembre 1972)
Brahms - Symphonie n°2 (concert du 30 juin 1964)
Réalisation : Géraldine Prutner
2008.02.03
衝撃的なパリ管アーカイヴ

カルロ・マリア・ジュリーニ
このところフランスばかりで恐縮ですが、下のエントリーで「パリ管は音の悪いRadioClassiqueで我慢」と書いたのでFranceMusiqueで放送がないかどうかオケのページへ行くと、創立40周年でなんと過去の演奏会アーカイヴがあるではないですか!
とりあえずmémorableな六つの演奏会からそのほとんどを聴くことが出来るようです。
内訳は以下の通りです。
ダニエル・バレンボイム 1986年2月5-7日 パリ、サル・プレイエル
ヘンツェ:ファンダンゴ(世界初演)
リスト:死の舞踏
ファリャ:スペインの庭の夜
マルタ・アルゲリチ(ピアノ)
カルロ・マリア・ジュリーニ 1990年11月14-16日 パリ、サル・プレイエル
シューベルト:交響曲第4番 ハ短調 「悲劇的」
同:交響曲第8番 ハ長調 「グレート」
ゲオルク・ショルティ 1993年12月16-17日 パリ、サル・プレイエル
ベートーヴェン:荘厳ミサ
シャロン・スウィート(ソプラノ)ビルギッタ・スヴェンディーン(アルト)
ヴィンソン・コール(テノール)ペテル・ミクラーシュ(バス)
パリ管合唱団
ピエール・ブーレーズ 2001年6月20-21日 パリ、シャトレ座
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
同:弦楽のためのディヴェルティメント
クリストフ・エッシェンバッハ 2002年5月23日 パリ、サル・プレイエル
モーツァルト:歌劇 「ドン・ジョヴァンニ」〜序曲
ヴェルディ:歌劇 「運命の力」〜序曲
同:歌劇 「オテロ」〜柳の歌
R・シュトラウス:交響詩 「ドン・ファン」
同:歌劇 「カプリッチョ」〜終景
ルネ・フレミング(ソプラノ)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ 2006年11月22-23日 パリ、サル・プレイエル
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番 ホ短調
同:ピアノ協奏曲第1番 ハ短調
同:歌劇 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」〜五つの間奏曲
セドリック・ティベルギアン(ピアノ)
フレデリック・メラルディ(トランペット)
すごいラインナップです。
それぞれバレンボイムはメイン・プロのアルベニスの「イベリア」抜粋、ブーレーズはポリーニとのバルトークの協奏曲第1番、エッシェンバッハはフレミングとのモーツァルトのコンサート・アリアをなぜか聴くことが出来ないのは残念です。
またブーレーズのコンサートはNHKのBS2でポリーニ含め何度か放送のあったもののようです。
中でもアルゲリチの「死の舞踏」と「スペインの庭の夜」はかなり珍しいでしょう。
さらにすごいのは夢にまで見たジュリーニの「悲劇的」と大ハ長調です。これは当時海外の演奏会情報でどうしても聴きたかったものでした。当然FMにも乗らず、CDでその後バイエルン放送響とのものが出たものの、パリ管には大感謝です。
早速大ハ長調を聴いてみましたが、全体の巨大さ、恰幅のよさはパリ管との演奏のが上だと感じました。第一楽章コーダや終楽章の第一頂点などの豪快さと来たら!それとなんというか、こちらの方がライヴの興に乗っていて、うねるように熱い演奏です。特に弦に粘りがあり、スケルツォの冒頭などは圧倒されるほど。まさにカンタービレ!これぞ涙モノの演奏。
ただ、逆にいうとバイエルンの方が金管の突出が抑え目で楷書体的なきっちり感があり、バランスがよいともいえますが。
また、スケルツォや終楽章での豪快なティンパニ付加はバイエルン盤では聴けないものです。終楽章コーダはディミヌエンドで締め、これはバイエルンと同じ。
驚くのはこの大ハ長調の後、拍手の収録がとても長いこと。おそらくはオケがはけても手拍子が鳴り止まず、マエストロ・ジュリーニが単身ステージへ出てきての大ブラヴォー祭り(いわゆる「一般参賀」)までが、完全に収録されているのでしょう。それくらいの演奏の出来です。
音の状態はどれもかなりの高音質で、満足できるレヴェルです。
余談ですがサル・プレイエルはホールとしてはデッドな音であまり評判がよろしくないようですが、録音で聴く限りは音の抜けがよく、シャンゼリゼ劇場とともにとても好きなホールです。FranceMusiqueが聴けてうれしいのもそれがあるから。
この上記のページに加えて、こちらのページでは、なんと1967年の創立から現在までの演奏会年月日・曲目・指揮者・ソリスト・演奏旅行などが検索できるようになっています。
オケでこれほどのデータベースはちょっとないでしょう。調べ物で過去の演奏会を探しても、どこのオケも二、三年前止まりが大体関の山です。しかもモノによっては、抜粋が聴けるのです(1967年ミュンシュとの「幻想」など)。期待としてはこれらの中からまだまだ聴かせて頂きたいものです。しかもINA収録による抜粋ながら、映像のページもあるようです。
・・・パリ管すごすぎ。
2008.02.03
コペンハーゲンの意欲的なベトマラソン

トマス・ダウスゴー
デンマーク放送DR_P2では、日本時間1月27日未明にベートーヴェンの交響曲第5番・6番の初演時のプログラムを再現した首席指揮者トマス・ダウスゴーとデンマーク国立放送交響楽団による「ベートーヴェン・マラソン」が生中継されました。
交響曲第5番のwikiや、プログラムが出た当時の「at the end of the day」さんの記事によると、曲順は
1、交響曲第6番(当時は第5番) ヘ長調 op.68 「田園」
2、シェーナとアリア 「ああ、不実な者よ」 op.65
3、ミサ曲 ハ長調 op.86〜 グロリア
4、ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
休憩
5、交響曲第5番(当時は第6番) ハ短調 op.67
6、ミサ曲 ハ長調〜 a.サンクトゥス b.ベネディクトゥス
7、合唱幻想曲 ハ短調 op.80
という当時でも破格な長時間プログラムで、
「暖房もない劇場で、少数の観客が寒さに耐えながら演奏を聞いていた」
「40分前後の交響曲を2曲にピアノ協奏曲、合唱幻想曲、全体で4時間を越えるというコンサートの異常な長さで聴衆と演奏家の体力が大きく消耗した」
「第1部で演奏されるはずであったアリアは、出演予定歌手が演奏会当日に急遽出演できなくなり、代わりの歌手が緊張のあまり歌えなくなって割愛」
「第2部のフィナーレを飾る「合唱幻想曲」も演奏途中で混乱して演奏を初めからやり直すという散々な出来」
と悪条件に無謀さそれに演奏上の失敗まで加わり惨憺たる出来だったようです。
そのプログラムを現在に置き換えて実際に演奏し切ったダウスゴー以下演奏者の方々には心から敬意を表したいと思います。
実際に行われたプログラムは曲順は上の通りで、ミサ曲とピアノ協奏曲第4番の間と交響曲第5番とミサ曲の間にほぼ30分ずつの休憩が入り、最後の合唱幻想曲が終わるまでに、なんと5時間近くかかっています。これはやる方も聴く方も疲れる。
しかもこの特別演奏会の二日前にも交響曲第6番と5番の間にピアノ協奏曲第4番を入れた演奏会が定期枠で生中継されていました。普通はベト6とベト5だけでも十分なのに。
岩城氏健在の頃は年末に日本でもベトマラソンはやっていましたが(去年はやったのか?)、交響曲だけではなく、こういういろいろ取り混ぜたプログラムのがはるかに面白いと思います。「合唱幻想曲」みたいな晴れやかな曲で締めるなんて、第九もまあいいですけど、粋じゃありませんか。
聴いてみた感じでは、実にスマートなベートーヴェン。ダウスゴーがピリオド解釈も取り入れているひとですからそういう印象が先に来るのですが、まったく窮屈な感じはなく、豊かで実に見事な演奏ぶりで、まったく退屈しませんでした。
上の記事にもあるようなソリストの緊張もなく(「ああ、不実な者よ」はダム=イェンセンが劇的な歌唱で素晴らしかった)、レヴィンも装飾音も絡めて愉しそうに協奏曲と合唱幻想曲を弾いておりました。最後の「合唱幻想曲」の直後には、おとなしめのコペンハーゲンの聴衆には珍しくブラヴォーが連呼されていたのも、さもありなんでしょう。
ダウスゴーにはDRを聴き始めた頃から注目しています。一昨年のmusic aroundでのショスタコーヴィチの4番の、巧みな音響処理とダイナミクスの大きさにほとほと驚かされて以来、演奏旅行でのブラームス3番や、最近のシベリウス2番も美しい名演でした。
ダウスゴー、次回は2月末にラフマニノフの「交響的舞曲」ほかでコペンハーゲンに登場します。
2008.02.01
FranceMusique 今後の展望
めでたく先日ステレオ128kbpsストリームと相成り、個人的には一気に最重要局に昇格したフランス国立放送FranceMusique。
番組表ではいまのところ2月8日土曜日までが出ています。
番組表の先乗りではドイチュラントラジオや中部ドイツ放送MDRなどが、ほぼひと月ほど先まで出るので大変ありがたいのですが、FranceMusiqueは向こう一週間ほどで、毎日7日後の番組表が更新される仕様のようです。オランダRadio4やデンマーク国立放送DRと同じですね。
この一週間を見てみると、今週末一杯は「ラ・フォル・ジュルネ2008」尽くしで、月曜からは通常枠というか、パリでの最近行われたコンサートが流れます。
ウィークデーは朝10時(日本時間18時−)から夜20時の枠まで演奏会ライヴがほぼ三〜四回も流れ、すごいのをいろいろとやるようです。
まあ以前からストリームは流れていた訳ですから分かっていたこととはいえ、NHK-FMのエアチェックマニアであった私としては、日本のFMなどでごくたま〜に流れていたフランスのライヴなんて氷山の一角どころかほんのひとかけらだけだったのね、と慨嘆したいくらいのライヴ三昧です。
自分の趣味的には火曜のコパチンスカヤとファジル・サイのデュオリサイタル、水曜のビシュコフ指揮ケルンWDR響のパリ客演は外せません。
ビシュコフのパリ・ライヴというともう15年近く前、パリ管首席時代のショスタコーヴィチ4番がNHK-FMで放送されたことがありますが、今回もそのタコ4なのでかなり楽しみです。
それにしても意外というかうれしいのは、他局ではあまり見られなかった国外オケの演奏旅行の放送をいきなり聴けること。まあ音楽祭など規模の大きなイヴェントは例外として、たとえば昨秋フランス国立管がヨエル・レヴィを伴ってブダペスト公演を持ち、地元のハンガリー放送BartokRadioで放送されました。これなどは非常に珍しい例です。
長年ネットラジオを聴いていても地元局が他国のオケの客演を流すことはあまりないのかなあというのが正直な印象です。NHKも外来オケの来日放送がかなり減っていますが、こうしてみると分からないでもない。
まあどこの放送局も専属オケを持っていますから、その放送で十分ということもあると思いますが。専属オケと外来オケの放送割合は、専属オケが10なら外来オケは1にも満たないでしょう。その意味でもFranceMusiqueは今後どうなのか。
もちろんFranceMusiqueも自国のオケをかなり放送します。ここが肝です。
フランス国立放送所属のオケは二つ。フランス国立管とフランス国立放送フィルです。大体9割以上、これらのオケの演奏会は放送されると考えていいと思います。
現在の両オケの指揮者はマズアとチョン・ミュンフンで、実はこの二人にあまり興味はないのですが、国立管は今年9月からダニエーレ・ガッティが音楽監督に就任します。昨秋BartokRadioで流れた「春の祭典」は凄い緊張感の大変な名演でした。これはとても楽しみです。
一方で放送フィルは客演指揮者選択のセンスが多分世界最高です。インバルにフェドセーエフ、ヒュー・ウルフにわれらが大野和士ら常連陣に加え、ホーネックやスラトキンも最近振っていましたか。
早速8日にはインバルが登場、待望の「家庭交響曲」ほか。大野も翌週に「タラス・ブーリバ」メインのブリッジ・プロを組んでいます。
また、専属オケ以外でも8日にドホナーニとパリ国立歌劇場管のオーケストラ・コンサート(オペラもプレミエはやるでしょう)の予定が既に出ており、リヨンやトゥールーズのオケも放送すると思われます。パドゥルーとかラムルーあたりの私設オケはさすがにやらないんでしょうか。
ヨエル・レヴィが指揮者を務める国立イル・ド・フランス管はかなり聴きたいのですが、微妙なところ。
パリ管は音の悪いRadioClassiqueで我慢か。
先ほどまで「ラ・フォル・ジュルネ2008」の中継を聴いていましたが、前半は予定の海老彰子ではなくバーバラ・ヘンドリクスの歌曲がナマ中継で流れていたようです。それも曲の途中から放送開始の荒っぽさ。後半の今音楽祭のハイライト、コルボ翁のミサ曲第6番も「ブツッ」と途中で切れてしまいました。録音も・・・。
まあ一筋縄では行かない放送局なのは間違いないですね。インバルの日にストとかやらんでほしいもんですねえ。
番組表ではいまのところ2月8日土曜日までが出ています。
番組表の先乗りではドイチュラントラジオや中部ドイツ放送MDRなどが、ほぼひと月ほど先まで出るので大変ありがたいのですが、FranceMusiqueは向こう一週間ほどで、毎日7日後の番組表が更新される仕様のようです。オランダRadio4やデンマーク国立放送DRと同じですね。
この一週間を見てみると、今週末一杯は「ラ・フォル・ジュルネ2008」尽くしで、月曜からは通常枠というか、パリでの最近行われたコンサートが流れます。
ウィークデーは朝10時(日本時間18時−)から夜20時の枠まで演奏会ライヴがほぼ三〜四回も流れ、すごいのをいろいろとやるようです。
まあ以前からストリームは流れていた訳ですから分かっていたこととはいえ、NHK-FMのエアチェックマニアであった私としては、日本のFMなどでごくたま〜に流れていたフランスのライヴなんて氷山の一角どころかほんのひとかけらだけだったのね、と慨嘆したいくらいのライヴ三昧です。
自分の趣味的には火曜のコパチンスカヤとファジル・サイのデュオリサイタル、水曜のビシュコフ指揮ケルンWDR響のパリ客演は外せません。
ビシュコフのパリ・ライヴというともう15年近く前、パリ管首席時代のショスタコーヴィチ4番がNHK-FMで放送されたことがありますが、今回もそのタコ4なのでかなり楽しみです。
それにしても意外というかうれしいのは、他局ではあまり見られなかった国外オケの演奏旅行の放送をいきなり聴けること。まあ音楽祭など規模の大きなイヴェントは例外として、たとえば昨秋フランス国立管がヨエル・レヴィを伴ってブダペスト公演を持ち、地元のハンガリー放送BartokRadioで放送されました。これなどは非常に珍しい例です。
長年ネットラジオを聴いていても地元局が他国のオケの客演を流すことはあまりないのかなあというのが正直な印象です。NHKも外来オケの来日放送がかなり減っていますが、こうしてみると分からないでもない。
まあどこの放送局も専属オケを持っていますから、その放送で十分ということもあると思いますが。専属オケと外来オケの放送割合は、専属オケが10なら外来オケは1にも満たないでしょう。その意味でもFranceMusiqueは今後どうなのか。
もちろんFranceMusiqueも自国のオケをかなり放送します。ここが肝です。
フランス国立放送所属のオケは二つ。フランス国立管とフランス国立放送フィルです。大体9割以上、これらのオケの演奏会は放送されると考えていいと思います。
現在の両オケの指揮者はマズアとチョン・ミュンフンで、実はこの二人にあまり興味はないのですが、国立管は今年9月からダニエーレ・ガッティが音楽監督に就任します。昨秋BartokRadioで流れた「春の祭典」は凄い緊張感の大変な名演でした。これはとても楽しみです。
一方で放送フィルは客演指揮者選択のセンスが多分世界最高です。インバルにフェドセーエフ、ヒュー・ウルフにわれらが大野和士ら常連陣に加え、ホーネックやスラトキンも最近振っていましたか。
早速8日にはインバルが登場、待望の「家庭交響曲」ほか。大野も翌週に「タラス・ブーリバ」メインのブリッジ・プロを組んでいます。
また、専属オケ以外でも8日にドホナーニとパリ国立歌劇場管のオーケストラ・コンサート(オペラもプレミエはやるでしょう)の予定が既に出ており、リヨンやトゥールーズのオケも放送すると思われます。パドゥルーとかラムルーあたりの私設オケはさすがにやらないんでしょうか。
ヨエル・レヴィが指揮者を務める国立イル・ド・フランス管はかなり聴きたいのですが、微妙なところ。
パリ管は音の悪いRadioClassiqueで我慢か。
先ほどまで「ラ・フォル・ジュルネ2008」の中継を聴いていましたが、前半は予定の海老彰子ではなくバーバラ・ヘンドリクスの歌曲がナマ中継で流れていたようです。それも曲の途中から放送開始の荒っぽさ。後半の今音楽祭のハイライト、コルボ翁のミサ曲第6番も「ブツッ」と途中で切れてしまいました。録音も・・・。
まあ一筋縄では行かない放送局なのは間違いないですね。インバルの日にストとかやらんでほしいもんですねえ。
2008.02.01
FranceMusiqueステレオ化
FranceMusiqueがステレオ放送になったようです!
昨晩のアーロノヴィチのアーカイヴ特集、見事ステレオで聞こえてきます。ああうれしや。
ただ、どうも左右逆のように感じますが。
結線を変えればいいのでまあ瑣末なことです。
プログラム中の「イーゴリ公」からの抜粋は、「だったん人の踊り」の合唱付ヴァージョンのようです。これだけ聴きましたがものすごい演奏です。
あと数時間後の「ラ・フォル・ジュルネ2008」のコルボとローザンヌ声楽アンサンブルのロッシーニも楽しみになってきました。
昨晩のアーロノヴィチのアーカイヴ特集、見事ステレオで聞こえてきます。ああうれしや。
ただ、どうも左右逆のように感じますが。
結線を変えればいいのでまあ瑣末なことです。
プログラム中の「イーゴリ公」からの抜粋は、「だったん人の踊り」の合唱付ヴァージョンのようです。これだけ聴きましたがものすごい演奏です。
あと数時間後の「ラ・フォル・ジュルネ2008」のコルボとローザンヌ声楽アンサンブルのロッシーニも楽しみになってきました。
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