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2008.02.12
パリの聴衆に愛される小澤と日比谷のフライング
先の三連休中、日月と私は仕事だったんですが、日曜未明のネットラジオで流れた小澤の「タンホイザー」と、朝のBSハイビジョンの井上道義指揮ショスタコーヴィチ4番はしっかり録りまして、ようやく聴いたところです。
まず小澤の「タンホイザー」ですが、聴衆の拍手に混じった歓声を聴いていると、パリのひとは小澤が本当に好きなんだなあと感銘を受けました。なにしろ老いも若きもみな叫んでいる。
オペラの収録放送には珍しく、各幕指揮者の入りの拍手から収められており、このパリっ子の熱の入り方がすごい。ブラヴォーの嵐です。演奏後もまた然り。
しょうもない話ですが、パリ人のブラヴォーはほかの国に比べてまとまりがない。ドイツとかだとどこかでまとまって「ブラヴォー」となって一斉に響いてきて、それはそれですごいんですが、パリだと大体みんな好き勝手なところで叫ぶもんですから、なんと言うか「個」のブラヴォーがぽんぽん聞こえてきて実に面白いんです。そのくせ独墺圏ではほとんどない手拍子はある(これが一番すごいのはハンガリーです)。
よく分からない国民性ですが、長年ライヴを聴いているとこういう反応の面白さも楽しめます。
小澤のパリ・ライヴは聴けるものがほとんどなく、手持ちの1980年代後半のラヴェル・プログラム(フランス国立管)もウィーンでのライヴ。NHK-FMでフランスのオケの放送が少なすぎたこともありましたが、やはり小澤だともっと関係の濃いベルリン・フィルとかウィーン・フィルが圧倒的に多かったせいもあるでしょう。
小澤のパリでの人気はよく耳にしていましたが、ようやくその愛されぶりが伝わった演奏会を聴くことが出来ました。まだまだ頑張って欲しいもんです。
聴衆の熱のお陰もあって、いい感じのライヴを聴いたところで昨年12月のショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会。最も好きな4番が放送されるというのでかなり楽しみにしていました。
演奏は全編緊張感の張り詰めた名演だったと思います。どのソロも危うい箇所もあったものの集中力を保ち、力漲るものでした。
特に第一楽章のフーガの部分は鬼気迫り、弦セクションの必死さは映像ならでは。コンマスがこれだけ体全体でオケをリードするさまは日本のオケでは随一だと思いました。
ところが・・・
終楽章、あの壮絶なカタストロフを経て、静かに徐々に最後の音が薄く絶えて行くなかで、絶望的なフライング拍手(!)。しかも確信犯的に盛大な「ぱちぱちぱちぱち」。
これには参りました。
たとえば盛り上がって終わる曲であれば、まだ気持ちも分からないではないのですが、あの曲でそれはないだろう・・・。
長年ライヴを聴いていてもこういう無粋なものはちょっとなかなか耳に出来ません。
小林研一郎が大阪フィルに客演した「マンフレッド交響曲」のエアチェックがあります。もう10年前。ちょうど会場に居合わせて後日放送されたものですが、これも静かに終わる曲です。
消え行くような音、微動だにせぬ指揮者とオケ、静寂・・・。
それを打ち破ったのはちょうど斜め前に座っていたある聴衆でした。実にタイミング絶妙な「ブラヴォー」でした。
曲もよくご存知で、しかも演奏に心から感銘を受けたのがよく分かるものでした。
ショスタコーヴィチのライヴだと、昔ラザレフとボリショイ響の来日公演での交響曲第8番でもこういうことがあったとか。
2年前の大野と新日のタコ4はすごい静寂で、終わって1分あまりもまだ曲が続いているかのような緊張感がホール全体に漲っていたんですが。
日本ではもう聴きたくなくなりますね。4、8、13、15番あたりは特に。
まあライヴを聴いているから、と割り切るしかないんでしょう。
せっかくの「タンホイザー」の感銘が消えそうになってしまいました。
まず小澤の「タンホイザー」ですが、聴衆の拍手に混じった歓声を聴いていると、パリのひとは小澤が本当に好きなんだなあと感銘を受けました。なにしろ老いも若きもみな叫んでいる。
オペラの収録放送には珍しく、各幕指揮者の入りの拍手から収められており、このパリっ子の熱の入り方がすごい。ブラヴォーの嵐です。演奏後もまた然り。
しょうもない話ですが、パリ人のブラヴォーはほかの国に比べてまとまりがない。ドイツとかだとどこかでまとまって「ブラヴォー」となって一斉に響いてきて、それはそれですごいんですが、パリだと大体みんな好き勝手なところで叫ぶもんですから、なんと言うか「個」のブラヴォーがぽんぽん聞こえてきて実に面白いんです。そのくせ独墺圏ではほとんどない手拍子はある(これが一番すごいのはハンガリーです)。
よく分からない国民性ですが、長年ライヴを聴いているとこういう反応の面白さも楽しめます。
小澤のパリ・ライヴは聴けるものがほとんどなく、手持ちの1980年代後半のラヴェル・プログラム(フランス国立管)もウィーンでのライヴ。NHK-FMでフランスのオケの放送が少なすぎたこともありましたが、やはり小澤だともっと関係の濃いベルリン・フィルとかウィーン・フィルが圧倒的に多かったせいもあるでしょう。
小澤のパリでの人気はよく耳にしていましたが、ようやくその愛されぶりが伝わった演奏会を聴くことが出来ました。まだまだ頑張って欲しいもんです。
聴衆の熱のお陰もあって、いい感じのライヴを聴いたところで昨年12月のショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会。最も好きな4番が放送されるというのでかなり楽しみにしていました。
演奏は全編緊張感の張り詰めた名演だったと思います。どのソロも危うい箇所もあったものの集中力を保ち、力漲るものでした。
特に第一楽章のフーガの部分は鬼気迫り、弦セクションの必死さは映像ならでは。コンマスがこれだけ体全体でオケをリードするさまは日本のオケでは随一だと思いました。
ところが・・・
終楽章、あの壮絶なカタストロフを経て、静かに徐々に最後の音が薄く絶えて行くなかで、絶望的なフライング拍手(!)。しかも確信犯的に盛大な「ぱちぱちぱちぱち」。
これには参りました。
たとえば盛り上がって終わる曲であれば、まだ気持ちも分からないではないのですが、あの曲でそれはないだろう・・・。
長年ライヴを聴いていてもこういう無粋なものはちょっとなかなか耳に出来ません。
小林研一郎が大阪フィルに客演した「マンフレッド交響曲」のエアチェックがあります。もう10年前。ちょうど会場に居合わせて後日放送されたものですが、これも静かに終わる曲です。
消え行くような音、微動だにせぬ指揮者とオケ、静寂・・・。
それを打ち破ったのはちょうど斜め前に座っていたある聴衆でした。実にタイミング絶妙な「ブラヴォー」でした。
曲もよくご存知で、しかも演奏に心から感銘を受けたのがよく分かるものでした。
ショスタコーヴィチのライヴだと、昔ラザレフとボリショイ響の来日公演での交響曲第8番でもこういうことがあったとか。
2年前の大野と新日のタコ4はすごい静寂で、終わって1分あまりもまだ曲が続いているかのような緊張感がホール全体に漲っていたんですが。
日本ではもう聴きたくなくなりますね。4、8、13、15番あたりは特に。
まあライヴを聴いているから、と割り切るしかないんでしょう。
せっかくの「タンホイザー」の感銘が消えそうになってしまいました。
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