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マーク・エルダー

昨夜のボストン響定期から、マーク・エルダー(1947-)の客演を聴きました。
曲はレーピンとのシベリウスのヴァイオリン協奏曲、後半がショスタコーヴィチの4番。
この曲の組み合わせだと、1997年のゲルギエフとロッテルダム・フィルのウィーン客演(ヴァイオリンはシャハム)が真先に思い出されます。
前半のレーピンのシベリウスは大盛り上がり。アンコールのパガニーニでは思い切り聴衆を沸かせていました。
すごかったのがメインのタコ4。
ライヴでしたから、もちろんアンサンブルの乱れ(第1楽章の高速フーガの直後は乱れないオケはありません)、ソロの出来にも差はありましたが、エルダーとオケの集中力は素晴らしいものでした。
第1楽章は高速フーガの後にやや崩れるや、すかさずクライマックスを持ってきたような凄まじい緊張感を見せ(冒頭復帰直前の金管のトゥッティの激烈な響きはコンドラシン並!)、そのまま最後まで切れることなくテンションを維持。全休止まで意味深く聴かせ、間然とすることのない名演でした。
特に第3楽章のトロンボーンのソロなど、かなり不安定でしたが逆にかなり面白いイントネーションで聴かせ、低弦はかなりゴリゴリと厚みがあったものの、高弦はかなりの不調で第1楽章は響きが薄く乱れまくるなど、この楽団にとって1978年春のロジェストヴェンスキー(この年彼はベルリン・フィルやウィーン・フィルでもこの曲を取り上げています)以来のショスタコーヴィチ4番だったからでしょうか。その辺りにもライヴの緊張感はよく出ていたと思います。
以前クラウス・ペーター・フロールが、ルツェルンでフィルハーモニアとショスタコーヴィチの第10番を取り上げたことがあります。これも異様にスケールの大きい劇的な名演でした。ヤーノシュ・フュルストが亡くなる前にハンガリー放送響とパリへ来演したときの第12番も、切れば血の出るような凄絶な演奏でした。
ショスタコーヴィチの曲は、ノーマークの実演だとよくこういうことがあるだけに、いつも期待が大きくなります(ガッカリすることもまた多いですが)。
まだディスクに記録されている以上に、解釈の余地があるのか、またはライヴ映えするような曲が多いのか。後者はまず間違いないところでしょうが。
エルダーは現在、ハレ管の首席指揮者で、プロムス出演時など、ネットラジオでもそこそこかかるひとです(昨年のシベリウス1番もかなりの名演でした)。師のレジナルド・グッドール譲りの大器晩成なるか。
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